孤独のクラシック ~私のおすすめ~

クラシックおすすめ曲のご紹介と、歴史探訪のブログです。クラシックに興味はあるけど、どの曲を聴いたらいいのか分からない、という方のお役に立ちたいです。(下のメニューは横にスライドしてください)

モーツァルトのピアノ・コンチェルト

賑やかなウィーンの街角。モーツァルト『ピアノ協奏曲 第15番 変ロ長調 K.450』

ウィーン・ベルヴェデーレ宮殿 続・コンチェルト3曲セット モーツァルトはウィーン・デビューのあと、自分が主役で、演奏と作曲の腕前を両方アピールできるピアノ・コンチェルトをメイン・ツールとするべく、第11番 へ長調 K.413、第12番 イ長調 K.414、第1…

几帳面なモーツァルトの「自作品目録」。モーツァルト『ピアノ協奏曲 第14番 変ホ長調 K.449』

モーツァルト自筆の『自作品目録』表紙 おさえられない進化と深化 モーツァルトがウィーンに来てピアニスト兼作曲家としてデビューし、最初にリリースしたピアノ・コンチェルト、第11番 へ長調 K.413、第12番 イ長調 K.414、第13番 ハ長調 K.415、の3曲セッ…

180年ぶりに見つかった楽譜。モーツァルト『ピアノ協奏曲 第12番 イ長調 K.414』

スピード感あふれるコンチェルト モーツァルトがウィーンに来て最初に作ったピアノ・コンチェルト3曲セットの最後に取り上げるのは、第12番 イ長調 K.414です。 研究では、通し番号とは一致しませんが、この曲は3曲セットの最初に作られたとされています。…

モーツァルトのマーケティング&プロモーション戦略。モーツァルト『ピアノ協奏曲 第11番 へ長調 K.413』

大事なのは曲か、演奏か 前回、前々回と、モーツァルトがウィーンに来て大人気だった頃のコンサート・プログラムを取り上げましたが、そこで演じられたふたつのピアノ・コンチェルトのうち、第13番 ハ長調 K.415が新曲でした。 すでに触れたように、この曲は…

モーツァルトが出演したコンサートを完全再現【後半】ピアノ協奏曲 第5番ほか

現在のブルク劇場。建物は3代目で、1955年に再建されたもの。 アリア、コンチェルト...音楽の饗宴は続く 前回に続き、1783年3月23日にウィーン・ブルク劇場で行われた、 オール・モーツァルト・プログラムのコンサートの後半です。 曲名の前の題は、モーツ…

モーツァルトが出演したコンサートを完全再現【前半】ピアノ協奏曲 第13番ほか

ヨーゼフ皇太子(のちのヨーゼフ2世)の婚礼を記念したオペラ上演の様子(1760年)。最前列にマリア・テレジア夫妻と皇子、皇女。 上掲の絵に描きこまれた少年モーツァルト。実際にはモーツァルトはこの席にはおらず、神童としてマリア・テレジアに謁見して…

春への憧れ。モーツァルト『ピアノ協奏曲 第27番 変ロ長調 K.595』

最後のピアノ・コンチェルト いよいよ、モーツァルト最後のピアノ・コンチェルトです。 完成の日付は1791年1月5日。前作の〝戴冠式コンチェルト〟から約3年経っています。35歳で亡くなるのが同年の12月5日ですから、もはや残りの人生は1年を切っているので…

芸術と生計のはざまで。モーツァルト『ピアノ協奏曲 第26番 二長調 K.537〝戴冠式〟』

神聖ローマ皇帝の帝冠 モーツァルトは、前作第25番ハ長調を書いてしばらく、ピアノ・コンチェルトから遠ざかっていました。次のこの作品ができたのは1年3ヵ月も後のことです。 プラハからの注文『ドン・ジョヴァンニ』の作曲、上演で忙しかったというの…

プラハのモーツァルト。『ピアノ協奏曲 第25番 ハ長調 K.503』

1784年から、ウィーンでの名声を勝ち取るべく、そして実際に人気を博した一連のピアノ・コンチェルトシリーズは、いったんこの第25番ハ長調で締めくくられます。 しかし、この頃にはモーツァルトの人気は目に見えて下降していました。 1786年に完成、上演…

暗い森の中で。モーツァルト『ピアノ協奏曲 第24番 ハ短調 K.491』

ダンテ『神曲』冒頭の挿絵。あくまでもこの曲の私のイメージです。 モーツァルトの〝運命〟 第24番ハ短調。モーツァルトの珠玉のピアノ・コンチェルトの中でも、最高傑作と言われ、かつ、他の曲とほとんど似ても似つかない、異色の作品です。 ハ短調は、ベ…

切ない片思い。モーツァルト『ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 K.488』

クララ・シューマン 楽器から輝く火花 モーツァルトのピアノ・コンチェルトを初めて聴く、という人には、まずこの曲をすすめます。きっと、すぐ好きになってしまうことでしょう。ピアノ・コンチェルトの中でも1番人気の曲ではないでしょうか。 第22番に比…

モーツァルトの野外フェス!『ピアノ協奏曲 第22番 変ホ長調 K.482』

ウィーン・シェーンブルン宮殿 16番以来、モーツァルトのピアノ・コンチェルトを通し番号順に聴いてきました。 いよいよ円熟期に入り、1曲1曲それぞれが、すごい個性と特徴を発揮し、めくるめく世界を現出しています。 モーツァルトばかり書いてきましたが…

歩こう!歩こう!モーツァルト『ピアノ協奏曲 第21番 ハ長調 K.467』

五月晴れのコンチェルト 前回のピアノ・コンチェルト第20番ニ短調と、CDでは必ずと言っていいほどカップリングされるのが、この第21番ハ長調です。 この2曲は、光と影、陰と陽、月と太陽というほどにセットで聴くのがふさわしく、兄弟のような曲で、…

いきなりの短調の嵐。モーツァルト『ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466』

短調の迫力 これまで、ティーン番号のモーツァルトのピアノ・コンチェルトを聴いてきましたが、いよいよ、はたちになります。笑 こうした連番はモーツァルトがつけたわけでなく、単なる作曲や出版の順番ですが、偶然にも、ここで全く曲の雰囲気ががらりと変…

ティンパニは要る?要らない?モーツァルト『ピアノ協奏曲 第19番 ヘ長調 K.459 〝第二戴冠式〟 』

ティーン番号最後の曲です。軽快な曲の多いティーンですが、その中でも特に軽いのがこの曲です。17番を秋にたとえましたが、この曲はまさに春、それも爛漫です。ビルソン&ガーディナーの演奏も、ふわふわとして、何の悩みもない世界を現出しています。 テ…

遠いアルプスの山々。モーツァルト『ピアノ協奏曲 第18番 変ロ長調 K.456〝パラディース〟』

ヨーゼフ2世 この曲は、私とモーツァルトのティーン番号のピアノ・コンチェルトとの出会いの曲です。まだ古楽器に出会う前、第24番が欲しくて、巨匠ルドルフ・ゼルキンが弾く、クラウディオ・アバド指揮ロンドン交響楽団の演奏のCDを買い、それにカップ…

子供のころの夕暮れの家路。モーツァルト『ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 K.453』

アルレッキーノ モーツァルトのピアノ・コンチェルトでは、有名でポピュラーなのは20番台の曲です。10番台の、いわばティーンの曲は、特にモーツァルトファンでなければ、あまり聴かれていないと思います。 しかし当時、ウィーンで喝采を浴びた絶頂期の…

華麗なるコンチェルトの世界。モーツァルト『ピアノ協奏曲 第16番 ニ長調 K.451』

モーツァルトの使用したワルター製フォルテピアノ(複製) モーツァルトは様々なジャンルでたくさんの曲を書いてくれましたが、その中でも、特に私の思い入れがあるのはオペラと、ピアノ・コンチェルトです。 これらは、私をずっと楽しませてくれ、つらい時…