孤独のクラシック ~私のおすすめ~

クラシックおすすめ曲のご紹介と、歴史探訪のブログです。クラシックに興味はあるけど、どの曲を聴いたらいいのか分からない、という方のお役に立ちたいです。(下のメニューは横にスライドしてください)

協奏曲

ソロ・コンチェルト、コンチェルト・グロッソ(合奏協奏曲)

巨匠の合作!バッハがアレンジしたヴィヴァルディとは。バッハ『4台のチェンバロのための協奏曲 イ短調 BWV1065 』

アントニオ・ヴィヴァルディ(1678-1741) チェンバロが4台!? バッハの複数台のチェンバロのためのコンチェルトの最後は、なんと4台のチェンバロのための曲です。 バッハの曲の中でも、ひときわ奇曲といえるでしょう。 なぜ?どうして?という疑問がいくつ…

6本の手、30本の指が織りなす、美しい音のタペストリー!バッハ『3台のチェンバロのための協奏曲 ニ短調 BWV1063 & ハ長調 BWV1064』

2人の息子と3人で演奏 前回まで、バッハの2台のチェンバロのためのコンチェルトを聴きましたが、今回はさらに1台増えて、3台のためのものです。 今残されているのは『ニ短調 BWV1063』と『ハ長調 BWV1064』の2曲です。 こちらも、2台のための作品と同様、…

往時のバッハ親子共演もかくや!鈴木雅明・優人父子のチェンバロ協奏曲(バッハ・コレギウム・ジャパン)。バッハ『2台のチェンバロのための協奏曲 ハ長調 BWV1061』

自慢の息子たちとの共演 ライプツィヒの大学生による音楽団体、コレギウム・ムジークムでの演奏のために、バッハが旧作や他者の作品を編曲した一連のチェンバロ・コンチェルトを聴いていますが、今回は『2台のチェンバロのための協奏曲 ハ長調 BWV1061』で…

コーヒーハウスでの偉大なる実験。バッハ『2台のチェンバロのための協奏曲 ハ短調 BWV1060』

新しい響きを求めて 前回までバッハの管弦楽組曲(組曲)を聴いてきましたが、それはいずれもライプツィヒの大学生による音楽団体、コレギウム・ムジークムでの演奏のために作曲されたものでした。 新しく書き下ろされたという説もありますが、音楽好きの主…

聴衆という暴君誕生。今に続くコンサートの元祖「コンセール・スピリチュエル」とは。ドラランド『レジナ・チェリ』、コレッリ『クリスマス・コンチェルト』~ベルばら音楽(17)

パリ・テュイルリー宮殿(1850年の絵)※1871年にパリ・コミューンで焼失 巨星墜つ 1715年9月1日、フランス絶対王政の黄金時代を築いたルイ14世が薨去しました。 貴族たちを、王権に反抗しかねない「領主」から「廷臣」にして骨抜きにし、中央集権を実現しま…

賑やかなウィーンの街角。モーツァルト『ピアノ協奏曲 第15番 変ロ長調 K.450』

ウィーン・ベルヴェデーレ宮殿 続・コンチェルト3曲セット モーツァルトはウィーン・デビューのあと、自分が主役で、演奏と作曲の腕前を両方アピールできるピアノ・コンチェルトをメイン・ツールとするべく、第11番 へ長調 K.413、第12番 イ長調 K.414、第1…

几帳面なモーツァルトの「自作品目録」。モーツァルト『ピアノ協奏曲 第14番 変ホ長調 K.449』

モーツァルト自筆の『自作品目録』表紙 おさえられない進化と深化 モーツァルトがウィーンに来てピアニスト兼作曲家としてデビューし、最初にリリースしたピアノ・コンチェルト、第11番 へ長調 K.413、第12番 イ長調 K.414、第13番 ハ長調 K.415、の3曲セッ…

180年ぶりに見つかった楽譜。モーツァルト『ピアノ協奏曲 第12番 イ長調 K.414』

スピード感あふれるコンチェルト モーツァルトがウィーンに来て最初に作ったピアノ・コンチェルト3曲セットの最後に取り上げるのは、第12番 イ長調 K.414です。 研究では、通し番号とは一致しませんが、この曲は3曲セットの最初に作られたとされています。…

モーツァルトのマーケティング&プロモーション戦略。モーツァルト『ピアノ協奏曲 第11番 へ長調 K.413』

大事なのは曲か、演奏か 前回、前々回と、モーツァルトがウィーンに来て大人気だった頃のコンサート・プログラムを取り上げましたが、そこで演じられたふたつのピアノ・コンチェルトのうち、第13番 ハ長調 K.415が新曲でした。 すでに触れたように、この曲は…

モーツァルトが出演したコンサートを完全再現【後半】ピアノ協奏曲 第5番ほか

現在のブルク劇場。建物は3代目で、1955年に再建されたもの。 アリア、コンチェルト...音楽の饗宴は続く 前回に続き、1783年3月23日にウィーン・ブルク劇場で行われた、 オール・モーツァルト・プログラムのコンサートの後半です。 曲名の前の題は、モーツ…

モーツァルトが出演したコンサートを完全再現【前半】ピアノ協奏曲 第13番ほか

ヨーゼフ皇太子(のちのヨーゼフ2世)の婚礼を記念したオペラ上演の様子(1760年)。最前列にマリア・テレジア夫妻と皇子、皇女。 上掲の絵に描きこまれた少年モーツァルト。実際にはモーツァルトはこの席にはおらず、神童としてマリア・テレジアに謁見して…

跳躍する大フーガ。ヘンデル『合奏協奏曲集(コンチェルト・グロッソ) 作品6』(4)

ヘンデルの合奏協奏曲作品6のご紹介、今回で最終回となります。 ヘンデル『合奏協奏曲 作品6 第8番 ハ短調 HWV326』 Handel : Concerto oo.6 no.8 in C minor, HWV326 演奏:トレヴァー・ピノック指揮イングリッシュ・コンサート Trevor Pinnock & The Engl…

神秘のミュゼット。ヘンデル『合奏協奏曲集(コンチェルト・グロッソ) 作品6』(3)

ミュゼット ヘンデルの合奏協奏曲、これまで最初の2曲をご紹介しましたが、12曲もありますので、残りの曲はハイライトでお届けしたいと思います。 いいな、と思われる楽章がありましたら、ぜひ全曲聴いていただけたらと思います。 それぞれに個性あふれる…

ラジオから流れるクラシックについての考察。ヘンデル『合奏協奏曲集(コンチェルト・グロッソ) 作品6』(2)ヘルマン・ヘッセ『荒野のおおかみ』

ヘンデルの代表作のひとつ、合奏協奏曲作品6を聴いています。 今回ご紹介する第2番は、全12曲中、特に私の好きな曲です。 ヘルマン・ヘッセとラジオ。そしてヘンデル。 『車輪の下』を著わした文豪ヘルマン・ヘッセ(1877-1962)の長編小説、『荒野のおおか…

驚くべき速筆の傑作!ヘンデル『合奏協奏曲(コンチェルト・グロッソ)集 作品6』(1)

ジョージ・フリデリック・ヘンデル(1685-1759) 1曲あたり2日間! ヘンデルがオラトリオの幕間に、観客への呼び物として演奏したのは、これまでご紹介したオルガン・コンチェルトのほかに、合奏協奏曲(コンチェルト・グロッソ)があります。 当時、ヘン…

天使が奏でる天上の音楽。ヘンデル『ハープ協奏曲 変ロ長調』

初のハープのためのコンチェルト ヘンデルのオルガン・コンチェルトを、『作品7』を中心に聴いてきましたが、生前に出版された『作品4』もあります。 数が多くなるので、ご紹介はいつかに回したいと思いますが、そのうち第6番は、ハープで弾いても良い、…

ヘンデルのウェディングマーチ。ヘンデル『オルガン協奏曲 作品7』(3)

ジョージ・フリデリック・ヘンデル(1685-1759) 可愛らしいポジティブ・オルガンの音色が心に沁みる、ヘンデルのオルガン協奏曲。これまで3曲ご紹介してきましたが、『作品7』として出版されたコンチェルトのうち、残りの曲で、私の気に入っている楽章を…

鳥と音楽の素敵な関係。ヘンデル『オルガン協奏曲』(2)〝カッコウとナイチンゲール〟とデカメロン伝説

『デカメロン』で小話を披露し合う男女の情景 カッコウとナイチンゲール ヘンデルのオルガン・コンチェルトで一番有名なのは、通番では第13番になるヘ長調〝カッコウとナイチンゲール〟です。 第2楽章で、オルガンが、カッコウとナイチンゲールの鳴き交わす…

可愛いオルガンの響き。ヘンデル『オルガン協奏曲 作品7』(1)

バッハと並ぶ大作曲家 前回、グレン・グールドの弾くヘンデルを取り上げましたので、今回から、ヘンデルをご紹介していきたいと思います。 ヘンデルは、ドイツで生まれ、イタリアで名声を得、ロンドンで大活躍しました。最終的には英国に帰化し、国家に功績…

優美なロココの部屋。ヨハン・クリスティアン・バッハ~バッハの息子たち(3)

末子ヨハン・クリスティアン・バッハ 大バッハの息子のうち、これまでご紹介した、ヴィルヘルム・フリーデマンと、カール・フィリップ・エマヌエルは前妻マリア・バルバラの子ですが、後妻のアンナ・マグダレーナからもふたりの作曲家が誕生しています。 上…

フルート奏でる大王のそばで。カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ~バッハの息子たち(2)

カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ バッハの息子、二人目は、同じく前妻マリア・バルバラから生まれたカール・フィリップ・エマヌエル・バッハです。C.P.E.バッハと略します。 息子の中でもっとも成功し、死後の評価も高い人物です。 生前の幸運は、大…

期待されすぎた長男の悲劇。ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ~バッハの息子たち(1)

ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ 前々回、バッハのふたりの妻について書きました。 先妻のマリア・バルバラと、後妻のアンナ・マグダレーナ。 それぞれ、音楽家として優れた息子を生みましたので、今回からバッハの息子たちの音楽をご紹介します。 昨今…

名器ストラディヴァリウスで聴く。バッハ『ヴァイオリン協奏曲 第2番』

アントニオ・ストラディヴァリ(1644~1737) バッハのヴァイオリン・コンチェルトは3曲伝わっており、この第2番で全てご紹介したことになります。 いずれもヴァイオリニストのレパートリーとしては定番中の定番であり、ヴァイオリン教室の発表会でもほと…

愛する妻への思い。バッハ『2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043』

最初の結婚 前回はバッハの〝ナンパ疑惑〟をご紹介しましたが、バッハが愛妻家だったことは歴史家の誰もが認めるところです。 バッハの最初の結婚は1707年で、相手は従妹のマリア・バルバラでした。バッハ22歳、バルバラ23歳。 この結婚生活についてはほとん…

恋するバッハ。『ヴァイオリン協奏曲 第1番』

ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685~1750) ブランデンブルク協奏曲全曲をご紹介したので、このまましばらくバッハモードでいこうと思います。 オペラを書かなかったバッハ バッハは、あらゆるジャンルの曲を書いていますが、オペラ(歌劇)だけは作曲し…

いぶし銀のコンチェルト。バッハ『ブランデンブルク協奏曲 第6番』

ヴィオラ・ダ・ガンバ いよいよ、ブランデンブルク・コンチェルト最後の曲、第6番です。最後の曲ながら、作曲された時期は一番古いといわれています。使われる楽器も古色あふれていまして、ヴィオラ・ダ・ブラッチョ2、ヴィオラ・ダ・ガンバ2、チェロ1と通奏…

元気もらえる!バッハ『ブランデンブルク協奏曲 第5番』

ブランデンブルク・コンチェルト第5番は、6曲中、一番有名で親しまれている曲といえるでしょう。独奏楽器は、チェンバロ、フルート、ヴァイオリンですが、なんといってもチェンバロが主役です。 1718年、ケーテンの宮廷では、バッハがおねだりしたのか、殿様…

はるかなる未来へ。バッハ『ブランデンブルク協奏曲 第4番』

ブランデンブルク・コンチェルト第4番は、全曲中、私の一番のお気に入りです。 ここでの主役は、2本のリコーダー。第3番が男性的とすれば、この曲は女性的な優しさにあふれています。あとのソロ楽器はヴァイオリンで、すごい活躍を見せます。 バッハ『ブラン…

弦の愉しみ。バッハ『ブランデンブルク協奏曲 第3番』

若き日のバッハ ブランデンブルク・コンチェルト第3番は、管楽器が無く、弦楽器のみで、独奏楽器と合奏楽器の区別もありません。ヴァイオリン3、ヴィオラ3、チェロ3と通奏低音という異色の組み合わせです。チェロがヴァイオリンと対等の数、というのも、ふつ…

栄光のトランペット。バッハ『ブランデンブルク協奏曲 第2番』

ブランデンブルク・コンチェルト第2番の独奏楽器群は、トランペット、リコーダー、オーボエ、ヴァイオリンです。高音域の楽器だけそろえた、というのも異色ですが、なんといってもトランペットが主役です。 トランペットは、天使が吹く神聖な楽器であり、技…