孤独のクラシック ~私のおすすめ~

クラシックおすすめ曲のご紹介と、歴史探訪のブログです。クラシックに興味はあるけど、どの曲を聴いたらいいのか分からない、という方のお役に立ちたいです。(下のメニューは横にスライドしてください)

教会音楽

典礼音楽(ミサ曲)など、キリスト教に関連した作品です。

26歳の作曲家が死の床で聖母に捧げた〝白鳥の歌〟ペルゴレージ『スターバト・マーテル』

マンテーニャ『磔刑図』(1459年) 十字架にかけられた我が子を見つめる母 ペルゴレージ(1710-1736)は、インテルメッツォ『奥様女中』で一世を風靡しましたが、その名を不朽のものにしたのは、その若すぎる死の間際に書いた宗教音楽『スターバト・マーテル…

聴衆という暴君誕生。今に続くコンサートの元祖「コンセール・スピリチュエル」とは。ドラランド『レジナ・チェリ』、コレッリ『クリスマス・コンチェルト』~ベルばら音楽(17)

パリ・テュイルリー宮殿(1850年の絵)※1871年にパリ・コミューンで焼失 巨星墜つ 1715年9月1日、フランス絶対王政の黄金時代を築いたルイ14世が薨去しました。 貴族たちを、王権に反抗しかねない「領主」から「廷臣」にして骨抜きにし、中央集権を実現しま…

クリスマス・イブのための音楽、フランスのノエル。シャルパンティエ『真夜中のミサ』~ベルばら音楽(12)

マルク=アントワーヌ・シャルパンティエ(1643-1704) パリの市井で活躍したシャルパンティエ 今夜はクリスマス・イブです。フランスのバロック音楽を聴いてきましたが、まさにピッタリの曲があります。 それは、『テ・デウム』の話で取り上げた、マルク=…

フランス・ブルボン王朝歴代のプロフィールと音楽。クープラン『摂政、あるいはミネルヴァ』~ベルばら音楽(11)

ルーベンス『マリー・ド・メディシスの生涯/摂政マリーの至福』 ブルボン朝の華麗なる王朝絵巻 ヴェルサイユ宮殿を主な舞台としたフランスの古典音楽(バロック音楽)を聴いていますが、ここで、近世のフランスを支配した「ブルボン王朝」の代々の王様のプ…

戦勝記念のド派手な賛歌。リュリ、シャルパンティエ、ド・ラランド、ヘンデル、ハイドンの『テ・デウム』~ベルばら音楽(4)

アントワーヌ・コワズヴォ作『リュリ像』 放蕩の権力者、リュリの最後 リュリ(1632-1687)は、ルイ14世の恩寵を一身に受け、フランスの音楽総監督として君臨しました。 王はリュリを数少ない親友と思っており、側近として貴族待遇にしていました。 リュリは…

音楽のトルソー。モーツァルト『大ミサ曲 ハ短調 K.427「第3章 クレド・第4章 サンクトゥス」』

ムリリョ『無原罪の御宿り』 音楽のトルソー 今回はモーツァルト『ハ短調ミサ』の第3章「クレド」と、第4章「サンクトゥス」です。 未完のミサはここで終わり、第5章「アニュス・デイ」は存在しません。 「クレド」は信者として、神とキリストを信じる、…

新妻がたたえる、神の栄光。モーツァルト『大ミサ曲 ハ短調 K.427「第2章 グロリア」』

新妻がたたえる、神の栄光 今回はモーツァルト『ハ短調ミサ』の第2章「グロリア」です。 神の栄光を讃える章「栄光の賛歌」で、どんなミサ曲でもいちばん派手に華やかに書かれます。 ミサ通常文においては第3章クレドに次ぐ長文です。 短いミサではスラス…

彼女と結婚できますように。幸せ願う祈りのうた。モーツァルト『大ミサ曲 ハ短調 K.427「第1章 キリエ」』

最後の晩餐 結婚成就のための、誓いのミサ曲 このところ、モーツァルトの結婚にまつわる曲を聴いてきています。 コンスタンツェとの結婚に対して、父レオポルトは頑強に反対し、なかなか許可をくれませんでした。 そんな父の心を和らげるため、モーツァルト…

バッハによる年越し、力強いフィナーレ。『クリスマス・オラトリオ 第6部』(6)

東方三博士の礼拝 顕現節とは きょう1月6日は、キリスト教では『顕現節』『顕現日』『公現祭』などと呼ばれる祝日です。 前項で触れたように、幼子イエスを東方三博士が礼拝したことを記念しています。 この日をもって、クリスマス以来、キリスト教でのイエ…

星に導かれた、謎の東方三博士。バッハ『クリスマス・オラトリオ 第5部』(5)

ケルン大聖堂にある東方三博士の金棺 バッハの『クリスマス・オラトリオ』全6部を、実際に演奏された教会暦にしたがって聴くシリーズの5回目です。第5部は、新年第1日曜日用ですが、1月6日までに該当する日曜がなければ、その間のどの日かで演奏されま…

新春おすすめクラシック『ラデツキー行進曲』『ワルツ:美しき青きドナウ』ほか & バッハ『クリスマス・オラトリオ 第4部』(4)

ヨハン・シュトラウス二世記念像(ウィーン) 新年あけましておめでとうございます! クラシックのおすすめと歴史をご紹介するブログ、のつもりが、やはりと言うか、ただのmy favoritesになってしまってますけれど、今年もどうかよろしくお願いします。 まず…

聖母マリアの心のうち。バッハ『クリスマス・オラトリオ 第3部』(3)

バッハの『クリスマス・オラトリオ』全6部を、実際に演奏された教会暦にしたがって聴いていきます。きょう12月27日は、第3部の日です。 ちょうどその日に聴けばご利益がある、ということだといいですが、キリスト教はそういうものじゃないでしょうね。…

どこまでも優しい子守歌。バッハ『クリスマス・オラトリオ 第2部』(2)

バッハの『クリスマス・オラトリオ』全6部を、実際に演奏された教会歴にしたがって聴いていきます。きょう12月26日は、第2部の日です。メサイアに描かれたのと同じ、『羊飼いの聖夜』を描きます。 クリスマス・イブの奇蹟ですが、演奏は26日なのです…

ティンパニとどろく、バッハのメリー・クリスマス!バッハ『クリスマス・オラトリオ 第1部』(1)

バッハが活躍、演奏したライプツィヒの聖トーマス教会内陣 Merry Christmas ! バッハのクリスマス音楽 12月は、クリスマスにちなんだ曲ということで、ヘンデルのオラトリオ『メサイア』を聴いてきましたが、メサイアは特にクリスマスのために作られた曲では…

天使が歌うクリスマス・ソング。シャルロット・チャーチ×ヘンデル『もろびとこぞりて』

主は来ませり 今夜はクリスマス・イブです。 これまでしばらくヘンデルの音楽を聴いてきましたが、ヘンデル作曲のクリスマス・キャロルといえば、『もろびとこぞりて』です。 歌詞が古色蒼然としていますので、子供の頃は意味も分からず『シュワ~シュワ~』…

待ち人来る!バッハ『目覚めよと呼ぶ声が聞こえ』~古楽器で聴く結婚式の定番曲(4)

結婚式の定番曲、4曲目もバッハのカンタータの曲です。『目覚めよと呼ぶ声が聞こえ』。前回の『主よ、人の望みの喜びよ』と同じくらい有名ですが、結婚式で奏でられる機会はやや少ないように感じます。 この曲も、原曲は『カンタータ第140番〝目覚めよ、と…

祝〝授かり婚〟バッハ『主よ、人の望みの喜びよ』~古楽器で聴く結婚式の定番曲(3)

エリザベトを訪問するマリア 結婚式の定番曲、3曲目はバッハです。『主よ、人の望みの喜びよ』。これは、結婚式の定番というよりクラシックの定番であり、ピアノ発表会でもよく取り上げられる曲ですね。 ふつう、オルガンやピアノ、オーケストラで奏されま…