孤独のクラシック ~私のおすすめ~

クラシックおすすめ曲のご紹介と、歴史探訪のブログです。クラシックに興味はあるけど、どの曲を聴いたらいいのか分からない、という方のお役に立ちたいです。(下のメニューは横にスライドしてください)

管弦楽曲

交響曲、協奏曲以外のオーケストラ曲、少人数の合奏曲です。

文豪ゲーテがみた、古き良き時代の輝き。バッハ『管弦楽組曲(序曲) 第4番 ニ長調 BWV1069』~ドイツ人の作ったフランス風序曲⑪

ゲーテ(1749-1832) ゲーテの脳裏に浮かんだもの バッハの管弦楽組曲(組曲)、今回は最後の曲、第4番二長調です。 冒頭の序曲は、19世紀のバッハ復活に尽くしていたメンデルスゾーンが、老文豪ゲーテにピアノで聴かせたところ、『この威風堂々たる華やかな…

イケメン・ヴァイオリニストがアレンジした『G線上のアリア』。バッハ『管弦楽組曲(序曲) 第3番 ニ長調 BWV1068』~ドイツ人の作ったフランス風序曲⑩

G線上のアリアの原曲 バッハの管弦楽組曲(組曲)、今回は第3番二長調です。 第2楽章のエールが、後世の編曲で『G線上のアリア』として独立して演奏され、バッハはもとより、クラシック音楽の代表曲のひとつとなっています。 しっとりと愛を語るかのごとく甘…

フルートに彩られた、魅惑のポロネーズ。バッハ『管弦楽組曲(序曲) 第2番 ロ短調 BWV1067』~ドイツ人の作ったフランス風序曲⑨

おしゃれなフルートに彩られた人気曲 バッハの管弦楽組曲(組曲)、今回は第2番ロ短調です。 モーツァルトのト短調、ベートーヴェンのハ短調と並んで、バッハに宿命的な調、ロ短調ということもあり、バッハの序曲の中では一番ポピュラーで、人気があります。…

ドイツの市民たちが楽しんだ、フランスの宮廷音楽。バッハ『管弦楽組曲(序曲) 第1番 ハ長調 BWV1066』~ドイツ人の作ったフランス風序曲⑧

バッハが『コレギウム・ムジクム』のコンサートを開いた、ライプツィヒのツィンマーマン・コーヒーハウス バッハという大海に注いだフランス音楽 ドイツ人の作ったフランス風序曲を、ヘンデル、テレマンと聴いてきましたが、最後は大バッハ、すなわちヨハン…

音楽の最高のフルコース。テレマン『ターフェルムジーク(食卓の音楽)第3集』~ドイツ人の作ったフランス風序曲⑦

ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1767) ヨーロッパ諸国の料理が並んだ、豪華な食卓 テレマンの代表作『ターフェルムジーク(食卓の音楽)』を聴いてきましたが、今回が最後の第3集です。 3つの曲集それぞれに、フランス風序曲(管弦楽組曲)、四重奏…

他人の作品を流用する正当性とは。テレマン『ターフェルムジーク(食卓の音楽)第2集』~ドイツ人の作ったフランス風序曲⑥

ヘンデルはパクリの常習犯? ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1767)の代表作、『ターフェルムジーク(食卓の音楽)』の第2集(Production プロデュクシオン Ⅱ)です。 この曲集の出版にあたり、購入予約者をテレマンが募ったところ、ヨーロッパ各地か…

天才作曲家の天才商法。テレマン『ターフェルムジーク(食卓の音楽)第1集』~ドイツ人の作ったフランス風序曲⑤

ルイ15世がヴェルサイユ宮殿のダイニングルームに飾るために描かせた絵(ド・トロワ『牡蠣の食卓』1735年) 宴に欠かせないBGM、食卓の音楽 生涯で4000曲を作曲したといわれているゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1767)ですが、その代表作といえる曲…

4000曲を作曲した、ギネス記録の作曲家。テレマン『水上の音楽〝ハンブルクの潮の満ち引き〟』~ドイツ人の作ったフランス風序曲④

ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1767) ギネス記録を持つ作曲家、テレマン ドイツの作曲家が作ったフランス風序曲を聴いていますが、今回はヘンデルに続いて2人目、ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1767)です。 このブログでは初登場となりま…

【感想つき】調布国際音楽祭2019、バッハ・コレギウム・ジャパン〝協奏曲の夕べ〟に行ってきました。ヘンデル『水上の音楽 第2・第3組曲』~ドイツ人の作ったフランス風序曲③

ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(1685-1759) 調布国際音楽祭2019、バッハ・コレギウム・ジャパン〝協奏曲の夕べ〟の感想 前回に続き、ヘンデルの有名な『水上の音楽 Water Music』の、第2組曲、第3組曲を聴きますが、その前に、きょう行ってきたコンサー…

王家のドロドロから生まれた、この上なくキラキラした音楽。ヘンデル『水上の音楽 第1組曲』~ドイツ人の作ったフランス風序曲②

英国王の舟遊びのBGM 前回の『王宮の花火の音楽』と並んで、ヘンデルの管弦楽組曲として有名な『水上の音楽 Water Music』を聴きます。 この2曲はCDではよくカップリングされ、ヘンデルの代表作として親しまれています。 結婚式や卒業式などでよく使われ…

残念な結果に終わった、国王主催の花火大会。ヘンデル『王宮の花火の音楽』~ドイツ人の作ったフランス風序曲①

アーヘンの和約を記念する花火大会(1749年) ヨーロッパ中の王侯がマネをしたフランスの宮廷文化 これまで〝ベルばら音楽〟として、リュリからラモーに至るフレンチ・バロック(フランス古典音楽)を聴いてきました。 太陽王ルイ14世が確立したフランスの絶…

ラモーおすすめアルバムその3。クルレンツィス『ラモー:輝きの音(オペラ=バレからの舞曲)』目に見えない、音楽の光とは。~ベルばら音楽(38)

テオドール・クルレンツィス 目の不自由な人に〝光〟を伝える方法とは ラモーおすすめアルバムの3枚目は、テオドール・クルレンツィス指揮、ムジカ・エテルナの『輝きの音(オペラ=バレからの舞曲)』です。 クルレンツィスは1972年、ギリシャ・アテネ生ま…

ラモーおすすめアルバムその2。ミンコフスキ『ラモー:サンフォニー・イマジネール(空想の管弦楽曲)』平成から令和へ、ラモーで送るひとつの時代。~ベルばら音楽(37)

ジャン=フィリップ・ラモー(1683-1764) バロックから古典派へ、時代は移る ラモーおすすめアルバムの2枚目は、ミンコフスキ指揮、レ・ミュジシャン・デュ・ルーブルの『サンフォニー・イマジネール(空想の管弦楽曲)』です。 まもなく平成が終わり、新…

ラモーおすすめアルバムその1。ルセ『ラモー:序曲集』ロマネ・コンティの物語とブルボン王朝の光と影~ベルばら音楽(36)

ロマネ・コンティの畑 『ロマネ・コンティ』とポンパドゥール夫人 18世紀のフランスの政治、文化に絶対的権力を振るったルイ15世の寵姫ポンパドゥール夫人。 極度の好色家だった王の寵愛をつなぎとめるため、肉体的魅力に乏しいといわれていた夫人は、その方…

音楽用語がイタリア語になったわけ。クープラン『リュリ賛』~ベルばら音楽(16)

エリュシオンの野(ドラクロワ) 音楽用語がイタリア語になったわけ、それは3つのウェーブ 前回、クープランが偉大なるイタリア音楽の巨匠、コレッリを讃えて作曲した『コレッリ賛』を取り上げましたが、そこにはフランス人のイタリア文化に対する、コンプ…

フランス音楽とイタリア音楽、どっちが優れている?果てしない論争のはじまり。クープラン『コレッリ賛』~ベルばら音楽(15)

アポロンとミューズ フランス音楽 vs イタリア音楽 ルイ14世の時代には、音楽界で絶大な権力を握ったリュリが〝フランス音楽〟を確立しました。 それは、フランスこそ偉大にして最高の国!という太陽王の統治理念そのものの音楽であり、その時代には他の国の…

フランス・ブルボン王朝歴代のプロフィールと音楽。クープラン『摂政、あるいはミネルヴァ』~ベルばら音楽(11)

ルーベンス『マリー・ド・メディシスの生涯/摂政マリーの至福』 ブルボン朝の華麗なる王朝絵巻 ヴェルサイユ宮殿を主な舞台としたフランスの古典音楽(バロック音楽)を聴いていますが、ここで、近世のフランスを支配した「ブルボン王朝」の代々の王様のプ…

音楽でめぐる、ヨーロッパ4ヵ国周遊の旅。クープラン『諸国の人々』~ベルばら音楽(7)

フランソワ・クープラン(1668-1733) フランスのバッハ、クープラン一族 太陽王ルイ14世に仕えた音楽家たち〝ヴェルサイユ楽派〟の音楽を聴いてきましたが、中でも際立つ巨匠がフランソワ・クープラン(1668-1733)です。 クープラン一族は、ドイツのバッハ…

戦慄の珍曲!音楽で描かれた麻酔なしの手術。マラン・マレ『膀胱結石手術図』~ベルばら音楽(6)

当時の手術(盲腸) フランスのエスプリ 〝いちばん人間の声に近い楽器〟といわれたヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)の深い音色を活かした名曲を数々作曲したマラン・マレ(1656-1728)ですが、落ち着いた深遠な曲ばかりというわけではなく、むしろかなり…

ヴィオールの奏でる奥深い世界と、師弟の愛と確執。マラン・マレ『異国趣味の組曲』~ベルばら音楽(5)

マラン・マレ(1656-1728) グラン・シエクル(偉大なる世紀) ルイ14世時代の重要な作曲家をさらに取り上げます。前回の派手な曲とは対極にある音楽ですが。 それは、マラン・マレ(1656-1728)。 当時は、音楽界に君臨したリュリがライバルの作曲家を干し…

太陽王を悩ませた大物大臣と、太陽神のわがままな息子の末路。リュリ:抒情悲劇『ファエトン(パエトン)』~ベルばら音楽(3)

ルーベンス『パエトンの墜落』 〝いびつな真珠〟の意味とは 芸術史上、特定の時代の、特徴あるスタイル(様式)には、名前がついていますが、〝バロック〟もそのひとつです。 建築でいえば、ヴェルサイユ宮殿がバロック様式の見本とされています。 バロック…

太陽王ルイ14世と女たち。リュリ『魔法の島の歓楽』『ヴェルサイユの国王陛下のディヴェルティスマン』~ベルばら音楽(2)

ルイ13世と王妃アンヌ・ドートリッシュに囲まれた幼少のルイ14世(背後に宰相リシュリュー枢機卿) 太陽王の出生の秘密 ルイ14世(1638-1715)は1638年9月5日に、ルイ13世(1601-1643)と王妃アンヌ・ドートリッシュ(1601-1666)の王子として生まれました。…

ベートーヴェンのトルコ行進曲。アテネからブダペストへ、古代への熱き思い。ベートーヴェン『アテネの廃墟』作品113

もうひとつのトルコ行進曲 〝トルコ行進曲〟は、前回取り上げた、モーツァルトのほか、ベートーヴェン作曲のものもあります。 モーツァルトに比べると一般的なポピュラー度は少し低いかもしれませんが、ピアノを練習している人にはよく弾かれ、親しまれてい…

この上なく甘美な、真夏の婚礼の音楽。モーツァルト『ハフナー・セレナード ニ長調 K.250』

ザルツブルク・ミラベル庭園 200回を迎えました。 おかげさまでこのブログも今回で200回を迎えることができました。 読んでくださっている皆さま、本当にありがとうございます。 区切りの曲は、私としても特別な思い入れのある、モーツァルトの〝ハフナー…

仰天!モーツァルトによる4チャンネルのステレオ効果。モーツァルト『4つのオーケストラのためのノットゥルノ』『セレナータ・ノットゥルナ』

ザルツブルクの夜景 邸のあちこちにこだまする音楽! モーツァルトのセレナードを聴いてきましたが、ウィーン円熟期の『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』までいったところで、また宮廷作曲家だったザルツブルク時代に戻ります。 セレナード、ナハトムジー…

時空を超えたヒット曲たち。米津玄師『アイネクライネ』と、モーツァルト『セレナード 第13番 ト長調 K.525〝アイネ・クライネ・ナハトムジーク〟』

モーツァルトの〝おもて歌〟 モーツァルトのセレナードで一番有名な曲は、この『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』ですが、モーツァルトの全作品の中でも最もポピュラーなものといっていいでしょう。 誰もが聴いたことがあるでしょうし、クラシックに興味…

サリエリが嫉妬した神の声。モーツァルト『13管楽器のためのセレナード 変ロ長調 K.361(370a)〝グラン・パルティータ〟』

謎の大曲 前回まで、皇帝ヨーゼフ2世の肝いりでウィーンで大流行した管楽器のバンド〝ハルモニームジーク〟の曲を2曲聴きましたが、モーツァルトにはさらに、標準的な8人の編成を拡大した大曲があります。全7楽章で、演奏時間は50分以上になります。 そ…

華やかな夜会に響く、悪魔的な音楽。アマデウスの光と影(14)モーツァルト『セレナード 第12番 ハ短調 K.388〝ナハトムジーク〟』

異例の短調セレナード 前回のセレナード 変ホ長調 K.375と対で親しまれているのが、このセレナード 第12番 ハ短調 K.388〝ナハトムジーク〟です。 この曲も、前回の明るく楽しい曲とは対照的に、悲劇的に始まります。 あまりに雰囲気が違ってシリアスなので…

ブラスバンドのサプライズ!アマデウスの光と影(13)モーツァルト『管楽器のためのセレナード 第11番 変ホ長調 K.375』

夜の愉しみ、セレナード アマデウスの光と影シリーズ、最後のペアは管楽セレナードです。 〝セレナード〟はフランス語読みで、日本語訳では〝小夜曲〟と訳しますが、、ドイツ語ではセレナーデ、イタリア語ではセレナータ、と呼ばれます。 もともとは夜、恋人…

優美なロココの部屋。ヨハン・クリスティアン・バッハ~バッハの息子たち(3)

末子ヨハン・クリスティアン・バッハ 大バッハの息子のうち、これまでご紹介した、ヴィルヘルム・フリーデマンと、カール・フィリップ・エマヌエルは前妻マリア・バルバラの子ですが、後妻のアンナ・マグダレーナからもふたりの作曲家が誕生しています。 上…