孤独のクラシック ~私のおすすめ~

クラシックおすすめ曲のご紹介と、歴史探訪のブログです。クラシックに興味はあるけど、どの曲を聴いたらいいのか分からない、という方のお役に立ちたいです。(下のメニューは横にスライドしてください)

今宵、松の木陰で。フィガロの結婚(17)『そよ風の二重唱』

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フィガロの結婚』第3幕第10場

さて、バルバリーナに連れられて、ケルビーノがまだセビリアの連隊に赴任せず、城内にいるらしい、ということをアントニオが気づき、伯爵に報告します。

一方、スザンナ伯爵夫人に、逢引のウソの約束を伯爵にしたことを報告します。

でも、どうもウソだということは気づかれているかもしれない、とも。

伯爵夫人は、確実に伯爵を罠にかけるため、スザンナにラブレターを書かせます。

逢引の場所を指定する手紙です。

スザンナは例によって渋りますが、責任は私が取るから、と伯爵夫人に促され、伯爵夫人の言う言葉をそのまま手紙に書きます。

その口述筆記の場面が、美しい二重唱になっているのです。

第20曲 伯爵夫人とスザンナの二重唱『そよ風に寄せる』

スザンナ(書き取りながら)

そよ風に寄せる…

伯爵夫人

やさしい西風が…

スザンナ(書き取りながら)

やさしい西風が…

伯爵夫人

今宵さやかに…

スザンナ(書き取りながら)

今宵さやかに…

伯爵夫人

松の木陰に吹くことでしょう…

スザンナ(書き取りながら)

松の木陰? 松の木陰に吹くことでしょう…

伯爵夫人

あとはそれで分かるはずよ。

スザンナ

そうですわね。お分かりになりますわ。

有名な、〝そよ風の二重唱〟です。

伯爵夫人は手紙にピンで封をさせ、紙の裏に『ピンをお返しください』と書かせます。

そこで、たくさんの人の気配がするので、スザンナはあわてて手紙をしまいます。

フィガロの結婚』第3幕第11場

バルバリーナの計画で、領民の娘たちが花束を伯爵夫人に捧げにきたのです。

そこには、またも女装させられたケルビーノが交じっています。

第21曲 娘たちの合唱『お受けください、奥方様』

お受けください、奥方様

今朝摘み取ったこのバラ、この花を。

私どもの敬愛のしるしとして。

私どもは貧しい村娘ですが、

せめてものささやかな贈り物を

心より捧げます

伯爵夫人は喜んで花束を受け取りますが、村娘の中に、見慣れない娘を見つけます。

バルバリーナは、私のいとこで結婚式に出るために来たんです、と説明しますが、伯爵夫人は『この子、誰かに似ていない?』とスザンナに。

スザンナも、『そっくりですわね』と応じているところに、アントニオが飛び込んできて、その娘に軍人の帽子をかぶせ、『これが士官殿だ!』と叫びます。

その子はケルビーノでした。

伯爵も入ってきて、伯爵夫人を『どうだね』と責めますが、伯爵夫人も知らなかったことです。

伯爵はケルビーノの命令違反を責め、厳罰を言い渡します。

そこに進み出たのがバルバリーナ。

彼女は伯爵にこう言います。

『伯爵様、伯爵様。いつも私を抱いてキスしながらおっしゃいますわね。バルバリーナ、私を愛してくれるなら、望みのものをやろうって。』

伯爵はうろたえながら、そんなこと言ったかな、ととぼけますが、バルバリーナは続けます。

『はい、伯爵様。私は猫の次に伯爵様を愛しますので、ケルビーノを私のお婿さんにください。』と。

伯爵は絶句。

伯爵夫人は冷たく『さあ、次のセリフはあなたの番ですよ』。

伯爵がケルビーノを目の敵にし始めたのは、最初に彼をバルバリーナの部屋で見つけたからですが、伯爵こそ、バルバリーナを口説くために彼女の部屋に行ったことがバレたわけです。

まさに手あたり次第に口説いていた伯爵も伯爵ですが、それを利用したバルバリーナもしたたかな小娘。

父のアントニオに『そこでそんな手を習ったんだ!!』とお尻を叩かれて追い出されますが、伯爵は『いったい、どんな人間、どんな悪魔、どんな神が私を窮地に追いやるのだ…』と独白。

 

そんな場にフィガロが入ってきて、結婚式を始めましょう、とせかします。

ようやく次回、結婚式です。

 

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