孤独のクラシック ~私のおすすめ~

クラシックおすすめ曲のご紹介と、歴史探訪のブログです。クラシックに興味はあるけど、どの曲を聴いたらいいのか分からない、という方のお役に立ちたいです。(下のメニューは横にスライドしてください)

愛情と疑心暗鬼と。フィガロの結婚(21)『ちょっとは目を開け』

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フィガロの結婚』台本

フィガロの結婚』第4幕第8場

新妻スザンナが、結婚式の夜に伯爵と逢引すると信じ込み、すっかり打ちひしがれたフィガロ。ひとりマントをまとって暗闇から登場し、女性不信のアリアを歌います。

第26曲 フィガロレチタティーヴォとアリア『準備はできた~ちょっとは目を開け』

フィガロ

レチタティーヴォ・アコンパニャート

すっかり準備はできた。

もうすぐ時間だな。

おや、誰か来た…彼女か…いや、誰もいない。

真っ暗だなぁ…

さあ、これから俺は、愚かな夫の役を演じなくてはならない…

ひどい女め!

よりによって、結婚式の最中に、伯爵は手紙を読んで喜んでいた。

こちとら、何も知らずにそれを笑ってたんだ。

ああ、スザンナ、スザンナ

なんて俺を苦しめるんだ!

あんな可愛い顔をして…

あんな無邪気な眼で…

全く信じられない…

ああ、女を信用するなんて、バカなことだ。

(アリア)

ちょっとは目を開け

愚かで単純な男どもよ。

女をよく見てみろ。

女とはどういうものか。

男の目をくらませ、

女神と呼んで貢物を捧げている者を。

あいつらは魔法で

俺たちを苦しめる魔女。

あいつらは魔法で

俺たちを溺れさせる人魚。

あいつらは誘惑しておいて

爪で引っ掻くフクロウ。

あいつらは光で

目つぶしをくらわせる彗星。

トゲのあるバラ、

きれいな女狐、

やさしい熊、

ずるい鳩。

人をだます専門家、

苦しみの友。

ウソをつき、

知らん顔をし、

愛も感じず、

情けも持たないやつらだ。

もうこのへんでやめておこう。

皆さんよくご存じのことだから!

(退場)

↓ クルレンツィス版はこちら

愛情と疑心暗鬼と

聡明で縦横無尽に策略を巡らすフィガロが、スザンナと伯爵夫人の策略にあっさりまどわされ、あんなに愛しているスザンナを疑うようになるのは、全く滑稽だし、また逆にフィガロのスザンナに対する信頼ってそんなものだったの…?と思わせますが、実生活でもよくあることですね。

彼女がちょっと携帯をいじっているだけで、誰か他の男と…?と気になって仕方がない。

けっして相手を信じていないわけではないのに、逆に愛ゆえに、疑心暗鬼になってしまう。

疑われた彼女が怒って、それがきっかけで別れる…などということも、今この時間にもどこかで起こっていることでしょう。笑

モーツァルトが描く男たちは皆単純で、女性の方が賢く、何枚も上手です。

男の気持ちが分からない…という女性は、モーツァルトのオペラをご覧ください。

貴女が思っているよりはるかに、男は単純な生き物ですから。

 

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