バッハの『クリスマス・オラトリオ』全6部を、実際に演奏された教会暦にしたがって聴いていきます。きょう12月27日は、第3部の日です。
ちょうどその日に聴けばご利益がある、ということだといいですが、キリスト教はそういうものじゃないでしょうね。笑
3日にわたって語られる、イエス誕生の物語の最終回です。天使の奇蹟を見た羊飼いたちがベツレヘムを訪れ、飼い葉桶の中のみどり子を拝み、喜びに包まれながら帰っていきます。
バッハ『クリスマス・オラトリオ BWV248 第3部』
降誕節(クリスマス)第3祝日(12月27日)用
J.S.Bach : Weihnachts-Oratorium / Christmas Oratorio BWV248
演奏:ジョン・バット指揮ダニーデン・コンソート
John Butt & Dunedin Consort
第24曲 合唱『天の統治者よ、この歌声をきけ』
第3日の始まりを告げる、華やかな導入合唱です。トランペットとティンパニが祝祭ムードを盛り上げ、神を讃えます。
第26曲 合唱『いざ、ベツレヘムヘ』
天使から『救い主がお生まれになった』というお告げを受けた羊飼いたちが、ベツレヘムへ急ごう!!と言い合っている光景が、急き立てるような調子で描かれています。
第28曲 コラール『これらすべてを主はなし給う』
もともと俗謡が元といわれる、当時の有名な旋律を使ったコラールです。
第29曲 二重唱『主よ、汝の思いやり、憐れみは』
オーボエ・ダモーレ(愛のオーボエ)のオブリガートを伴う、ソプラノとバスの二重唱です。神の愛に対する謙虚な感謝の歌です。
第31曲 アリア『わが心よ、この聖なる奇蹟を』
羊飼いたちはついに馬小屋のイエスを探し当て、拝みます。そして、聖母マリアと夫ヨセフ、またそこに居合わせた人々に、天使のお告げを伝えます。人々は疑って信じようとしませんでしたが、ひとりマリアだけは、大天使ガブリエルに受胎告知をされていますので、思い当たることはありましたが、胸にとどめておいたのです。そんなマリアの心のうちを思いはかり、信仰を固くしようという決意を、アルトが静かに、それでいて力強く歌います。
第35曲 コラール『喜べ、救い主は』
イエス誕生をあらためて感謝するコラールです。
第36曲として、冒頭の合唱が再び繰り返され、第3日を締めくくります。
第4部は新年になります。
今回もお読みいただき、ありがとうございました。
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