孤独のクラシック ~私のおすすめ~

クラシックおすすめ曲のご紹介と、歴史探訪のブログです。クラシックに興味はあるけど、どの曲を聴いたらいいのか分からない、という方のお役に立ちたいです。(下のメニューは横にスライドしてください)

式さえ挙げればこっちのもの?フィガロの結婚(18)『第3幕フィナーレ』

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結婚式で、スザンナにヴェールをかぶせる伯爵。スザンナはこっそり伯爵に手紙を渡す。

フィガロの結婚』第3幕第13場

全員が固まってしまった場に、フィガロが飛び込んできて、結婚式を始めましょう、踊りを始めましょう!とせかします。

伯爵に、くじいた足で踊るのか、と言われても、もう治りました、とうそぶく。

ケルビーノがいることを示されて、ようやく事態の深刻さを悟ります。

が、ひたすら追及をかわし、ごまかしにごまかして、結婚式の音楽が聞こえてきたのをよいことに、強引に結婚式を始めます。

伯爵は怒り心頭ですが、伯爵夫人の手前、思い切った手段も取れず、しぶしぶ結婚式の席につきます。

第22曲 第3幕のフィナーレ

フィガロ

さあ、行進曲だ。行きましょう。

みなさん、それぞれの位置についてください。

スザンナ、腕を。

スザンナ

どうぞ。

(スザンナとフィガロ、腕を組む)

伯爵(傍白

ちくしょうめ!

伯爵夫人(傍白)

冷や汗が出たわ…

伯爵(伯爵夫人に)

伯爵夫人…

伯爵夫人

今は話さないでおきましょう。

二組の結婚式が始まります。

私たちは受け入れてあげなくては。

あなたのお気に入りの子のことですしね。

座りましょう。

伯爵

座ろう。

(傍白)そして、仕返しを考えよう。

フィガロの結婚』第3幕第14場

いよいよ結婚式の場です。花嫁、花婿の衣装を着た二組のカップルが、着飾った村人たちに迎えられます。

この場面は、映画『アマデウス』でもひとつのクライマックスで、ここでつけられたバレエを、勅令違反だといちゃもんをつけた音楽監督にカットされたモーツァルトが激高します。結局、バレエを禁止したはずの皇帝ヨーゼフ2世がリハーサルに現れ、音楽がついていないのはおかしい、と言って音楽が復活した、という一幕があります。

フィガロ』の上演が様々な陰謀によって邪魔されたことを示すエピソードです。

音楽は切れ目なく続きます。

二人の農民の娘

心変わらぬ恋人たち

かくも賢明なご領主を歌い讃えなさい

人を辱め傷つける権利をお捨てになって

ご領主は花嫁を無垢のまま

愛する人のもとに送られる

一同

かくも賢明なご領主を歌い讃えましょう。

(スザンナは伯爵の前に進み出て、伯爵はスザンナの頭に、純潔を示す純白のヴェールを被せる。その間、スザンナはそっと伯爵に手紙を渡す。フィガロはスザンナとファンダンゴを踊る。伯爵はこっそりと手紙を読むが、その際、封印してあったピンで指を刺す。)

伯爵(独白)

ああ、いつも女どもはどこにでもピンを差す。

ははぁ、意味は分かったぞ。

フィガロ(伯爵が指を刺すしぐさを見ていて、スザンナに)

どこかの色女が、伯爵に恋文を渡したらしいぞ。

ピンで封がしてあったので、伯爵は指を刺した。

あのナルシスには驚いたね。

(踊りが終わって)

伯爵(一同に)

みなの者、行きなさい。

今晩のために、できるだけ盛大な披露宴の支度をさせよう。

歌に踊り、ごちそう、花火、舞踏会を用意しよう。

私が大事に思う者に、どんなもてなしをするか、見るがよい。

一同

心変わらぬ恋人たち

かくも賢明なご領主を歌い讃えなさい

人を辱め傷つける権利をお捨てになって

ご領主は花嫁を無垢のまま

愛する人のもとに送られる

かくも賢明なご領主を歌い讃えましょう。

(第3幕 幕)

こうして、めでたくフィガロの結婚式は成就します。

しかし、伯爵に改心させるという、伯爵夫人の宿題が残っています。

それが、新婚のふたりに思わぬ波乱を及ぼしますが、それは次回に。

 

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