孤独のクラシック ~私のおすすめ~

クラシックおすすめ曲のご紹介と、歴史探訪のブログです。クラシックに興味はあるけど、どの曲を聴いたらいいのか分からない、という方のお役に立ちたいです。(下のメニューは横にスライドしてください)

モーツァルト

あらすじ・対訳最終回、大団円。フィガロの結婚(25)『第4幕フィナーレ③皆の者、出合え』

スザンナと思っていたら伯爵夫人!驚くアルマヴィーヴァ伯爵。 『フィガロの結婚』第4幕終景 フィガロの結婚、いよいよ最終回です。 伯爵に対し、伯爵夫人の恰好をしたスザンナと、フィガロが不倫をしているように見せかけ、激高した伯爵が皆を呼びます。 第…

美しいヴィーナスは、軍神マースと。フィガロの結婚(24)『第4幕フィナーレ②なんて静かな夜』

伯爵夫人の服装で、フィガロにビンタを食らわすスザンナ 『フィガロの結婚』第4幕第13場 新妻スザンナと伯爵が、ともに小屋の暗がりに消えたと思ったフィガロ。 心の中の嵐と対照的な、夜の静けさに気づきます。 第28曲 第4幕のフィナーレ③ フィガロ(一人出…

妻とは知らずに。フィガロの結婚(23)『第4幕フィナーレ①そっと近づいてみよう』

『フィガロの結婚』の台本作者、ダ・ポンテ 『フィガロの結婚』第4幕第11場 スザンナの伯爵に向けた愛の歌をイヤというほど聞かされたフィガロは、茂みの中でただただ打ちひしがれています。その歌は、実は自分に向けられたものなのに。 スザンナは、スザン…

妬かせるアリア。フィガロの結婚(22)『早く来て、いとしいひと』

初演のスザンナ役を演じたナンシー・ストレース 『フィガロの結婚』第4幕第10場 すっかり女性不信に陥り、スザンナを疑っているフィガロが、暗闇の中、茂みに隠れていると、スザンナの恰好をした伯爵夫人と、伯爵夫人の衣装を身に着けたスザンナ、そしてマル…

愛情と疑心暗鬼と。フィガロの結婚(21)『ちょっとは目を開け』

『フィガロの結婚』台本 『フィガロの結婚』第4幕第8場 新妻スザンナが、結婚式の夜に伯爵と逢引すると信じ込み、すっかり打ちひしがれたフィガロ。ひとりマントをまとって暗闇から登場し、女性不信のアリアを歌います。 第26曲 フィガロのレチタティーヴォ…

ゴマすりサラリーマンの矜持。フィガロの結婚(20)『まだ理性がそれほどに』

『フィガロの結婚』ウィーン初演時のポスター 『フィガロの結婚』第4幕第5場 引き続き、舞台は夜の庭。暗くて相手がよく分からないという設定です。 バルバリーナが独り現れて、庭にある小屋に入っていきます。 彼女は、ケルビーノと小屋で逢引の約束をして…

式さえ挙げればこっちのもの?フィガロの結婚(18)『第3幕フィナーレ』

結婚式で、スザンナにヴェールをかぶせる伯爵。スザンナはこっそり伯爵に手紙を渡す。 『フィガロの結婚』第3幕第13場 全員が固まってしまった場に、フィガロが飛び込んできて、結婚式を始めましょう、踊りを始めましょう!とせかします。 伯爵に、くじいた…

今宵、松の木陰で。フィガロの結婚(17)『そよ風の二重唱』

『フィガロの結婚』第3幕第10場 さて、バルバリーナに連れられて、ケルビーノがまだセビリアの連隊に赴任せず、城内にいるらしい、ということをアントニオが気づき、伯爵に報告します。 一方、スザンナは伯爵夫人に、逢引のウソの約束を伯爵にしたことを報告…

幸せだったあの日々は。フィガロの結婚(16)『どこに行ったのかしら』

『フィガロの結婚』第3幕第7場 全員退場したあと、アントニオの娘バルバリーナが、ケルビーノを連れて現れます。 窓から飛び降りて逃げたケルビーノは、バルバリーナにつかまっていたのです。 バルバリーナはケルビーノが好きで、奥様のものに娘たちでお花を…

昨日の敵はきょうの…?フィガロの結婚(15)『坊や、こうして抱かれたら』

原作者を取り上げた映画『ボーマルシェ フィガロの誕生』(1996年) 『フィガロの結婚』第3幕第5場 フィガロが借金のかたに、マルチェリーナと結婚するべきかどうかが争われた裁判。 法廷で判決が出て、一同がガヤガヤと部屋に入ってきます。 ボーマルシェの…

愛と偽りのデュエット。フィガロの結婚(14)『スザンナと伯爵の小二重唱』

スザンナと伯爵のデュエット オペラ『フィガロの結婚』これまでのあらすじ モーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』(全4幕)をご紹介してきましたが、いよいよ第3幕に入ります。 ちょうど折り返し地点なので、これまでのあらすじを振り返っておきます。 原…

ふたりの門出は邪魔ばかり。フィガロの結婚(13)『第2幕フィナーレ 後半』

伯爵の追及に、とぼけるフィガロ 『フィガロの結婚』第2幕第9場 大波乱があったことなど知るよしもないフィガロは、一刻も早く結婚式を始めようと、部屋に飛び込んできます。 楽士たちがもう来てますよ、と伯爵を急かします。 しかし、部屋の空気がどうも違…

嫉妬の報い。フィガロの結婚(12)『第2幕フィナーレ 前半』

フラゴナール『かんぬき』(オペラとは関係ありません) 『フィガロの結婚』第2幕第5場 ケルビーノはまんまと密室から脱出し、スザンナが身代わりになって衣装部屋に入り、中からカギをかけたところに、伯爵と夫人が戻ってきます。 伯爵の手には金づちと釘抜…

愛する人のためなら命がけ!フィガロの結婚(11)『スザンナとケルビーノの小二重唱』

窓から飛び降りるケルビーノ 『フィガロの結婚』第2幕第4場 誰も出られないよう、密室状態にして、伯爵は伯爵夫人を連れて、衣装部屋のドアのカギを壊す道具を取りに行きます。 衣装部屋に閉じこもっているケルビーノは袋のネズミ。 ふたりが出て行くと、物…

年の差を超えた禁断の恋?フィガロの結婚(10)『伯爵夫人と小姓』

『フィガロの結婚』第2幕第2場 伯爵夫人の前で、ケルビーノを女装させたスザンナ。 はしゃぎすぎたみたいで、伯爵夫人はちょっとご機嫌斜めです。 (レチタティーヴォ) 伯爵夫人 ふざけすぎよ! スザンナ でも、私だって妬けますわ。この子ったら、こんなに…

時代を超えて萌える?メイドの魅力。フィガロの結婚(9)『さあ、膝をついて』

スザンナに女装させられるケルビーノ 『フィガロの結婚』第2幕第2場 ケルビーノの歌が終わると、ふたりの微妙な心をよそに、スザンナは作戦通り、ケルビーノの女装を始めようとします。 伯爵夫人は、誰か来たら大変・・・と心配しつつも、スザンナに衣装部屋へ…

夫に浮気され、美少年に恋され。フィガロの結婚(8)『恋とはどんなものかしら』

ケルビーノのアリエッタ『恋とはどんなものかしら』 『フィガロの結婚』第2幕第1場 第2幕の舞台は、伯爵夫人ロジーナの豪華な私室。天蓋つきの豪華なベッドがあり、ドアが3つ。ふたつは廊下、ひとつは衣装部屋に続いています。 幕が開くと、初登場の伯爵夫人…

モーツァルトのメガ・ヒット曲。フィガロの結婚(7)『もう飛ぶまいぞ、この蝶々』

フィガロのアリア『もう飛ぶまいぞ、この蝶々』 スザンナの浮気現場を押さえたと思ったアルマヴィーヴァ伯爵、フィガロに見せて結婚をぶち壊してやろうとしますが、スザンナは開き直ります。 伯爵は、なんだ、罪を犯したのに平気なのか?となじりますが、ス…

美女はみんな浮気する?フィガロの結婚(6)『伯爵、スザンナ、バジリオの三重唱』

伯爵びっくり、椅子の場面 『フィガロの結婚』第1幕第6場 いよいよ、アルマヴィーヴァ伯爵のお出ましです。 きのうバルバリーナと一緒にいるのを見つかって、クビを言い渡されたケルビーノ。 なんとかスザンナから伯爵夫人に取りなしを頼んでもらおうとした…

狂おしき少年の思春期。フィガロの結婚(5)『自分で自分が分からない』

ドロットニングホルム宮廷劇場 『フィガロの結婚』第1幕第5場 マルチェリーナとの言い争いには勝ったものの、スザンナはムカつきが収まらず、プンプンしながらひとり仕事をしています。 そこに、ケルビーノが飛び込んできます。 ケルビーノは伯爵の小姓で、…

男をめぐって散る火花。フィガロの結婚(4)『スザンナとマルチェリーナの二重唱』

スザンナ、フィガロと、マルチェリーナ、バルトロ 『フィガロの結婚』第1幕第3場 フィガロが退場し、誰もいなくなった部屋に、医者のバルトロと、女中頭のマルチェリーナが入ってきます。 バルトロは、ロジーナを伯爵に奪われた恨みをフィガロに抱き、マル…

平民の怒り、フランス革命へ。フィガロの結婚(3)『フィガロのカヴァティーナ』

『フィガロの結婚』第1幕第2場 主人である伯爵が、自分の花嫁を狙っている・・・? スザンナ本人からその話を聞いたフィガロはもちろん、怒り心頭です。 (レチタティーヴォ) フィガロ(独白) 上出来じゃないですか、ご主人様! あなたのたくらみがよ~く分…

狙われた花嫁と〝初夜権〟 フィガロの結婚(2)『プロローグ』

鏡を見るスザンナと、床を測るフィガロ モーツァルト オペラ『フィガロの結婚』登場人物 フィガロの結婚の幕開けにあたり、登場人物をご紹介します。 アルマヴィーヴァ伯爵 スペイン・アンダルシアの大法官にして、広大な所領を持つ領主。理想の女性を求め、…

危険で素敵なラブ・コメディ。フィガロの結婚あらすじ・対訳(1)『序曲』

人生ドラマ、モーツァルトのオペラ いよいよ、モーツァルトのオペラをご紹介していきます。 モーツァルトのオペラには、人間の喜怒哀楽、人生のドラマの全てがつまっていて、私も出会って以来、常に人生はモーツァルトのオペラと共にありました。 同じ思いの…

こだわりすぎた結婚式。モーツァルト『ディヴェルティメント ニ長調』~古楽器で聴く結婚式の定番曲(8)

かわいそうな灼熱カルテット 古楽器による結婚式の定番曲をご紹介してきましたが、縁起よく末広がりの八曲目でいったんお開きにしたいと存じます。笑 こちらは、必ずしも結婚式の定番というわけではないですが、モーツァルトの曲の中でもポピュラーであり、…

春への憧れ。モーツァルト『ピアノ・コンチェルト第27番』

最後のピアノ・コンチェルト いよいよ、モーツァルト最後のピアノ・コンチェルトです。 完成の日付は1791年1月5日。前作の〝戴冠式コンチェルト〟から約3年経っています。35歳で亡くなるのが同年の12月5日ですから、もはや残りの人生は1年を切っているので…

芸術と生計のはざまで。モーツァルト『ピアノ・コンチェルト第26番〝戴冠式〟』

神聖ローマ皇帝の帝冠 モーツァルトは、前作第25番ハ長調を書いてしばらく、ピアノ・コンチェルトから遠ざかっていました。次のこの作品ができたのは1年3ヵ月も後のことです。 プラハからの注文『ドン・ジョヴァンニ』の作曲、上演で忙しかったというの…

プラハのモーツァルト。『ピアノ・コンチェルト第25番』

1784年から、ウィーンでの名声を勝ち取るべく、そして実際に人気を博した一連のピアノ・コンチェルトシリーズは、いったんこの第25番ハ長調で締めくくられます。 しかし、この頃にはモーツァルトの人気は目に見えて下降していました。 1786年に完成、上演…

暗い森の中で。モーツァルト『ピアノ・コンチェルト第24番』

ダンテ『神曲』冒頭の挿絵。あくまでもこの曲の私のイメージです。 モーツァルトの〝運命〟 第24番ハ短調。モーツァルトの珠玉のピアノ・コンチェルトの中でも、最高傑作と言われ、かつ、他の曲とほとんど似ても似つかない、異色の作品です。 ハ短調は、ベ…

切ない片思い。モーツァルト『ピアノ・コンチェルト第23番』

クララ・シューマン 楽器から輝く火花 モーツァルトのピアノ・コンチェルトを初めて聴く、という人には、まずこの曲をすすめます。きっと、すぐ好きになってしまうことでしょう。ピアノ・コンチェルトの中でも1番人気の曲ではないでしょうか。 第22番に比…