孤独のクラシック ~私のおすすめ~

クラシックおすすめ曲のご紹介と、歴史探訪のブログです。クラシックに興味はあるけど、どの曲を聴いたらいいのか分からない、という方のお役に立ちたいです。(下のメニューは横にスライドしてください)

バッハ

バッハによる年越し、力強いフィナーレ。『クリスマス・オラトリオ 第6部』(6)

東方三博士の礼拝 顕現節とは きょう1月6日は、キリスト教では『顕現節』『顕現日』『公現祭』などと呼ばれる祝日です。 前項で触れたように、幼子イエスを東方三博士が礼拝したことを記念しています。 この日をもって、クリスマス以来、キリスト教でのイエ…

星に導かれた、謎の東方三博士。バッハ『クリスマス・オラトリオ 第5部』(5)

ケルン大聖堂にある東方三博士の金棺 バッハの『クリスマス・オラトリオ』全6部を、実際に演奏された教会暦にしたがって聴くシリーズの5回目です。第5部は、新年第1日曜日用ですが、1月6日までに該当する日曜がなければ、その間のどの日かで演奏されま…

新春おすすめクラシック & バッハ『クリスマス・オラトリオ 第4部』(4)

ヨハン・シュトラウス二世記念像(ウィーン) 新年あけましておめでとうございます! クラシックのおすすめと歴史をご紹介するブログ、のつもりが、やはりと言うか、ただのmy favoritesになってしまってますけれど、今年もどうかよろしくお願いします。 まず…

聖母マリアの心のうち。バッハ『クリスマス・オラトリオ 第3部』(3)

バッハの『クリスマス・オラトリオ』全6部を、実際に演奏された教会暦にしたがって聴いていきます。きょう12月27日は、第3部の日です。 ちょうどその日に聴けばご利益がある、ということだといいですが、キリスト教はそういうものじゃないでしょうね。…

どこまでも優しい子守歌。バッハ『クリスマス・オラトリオ 第2部』(2)

バッハの『クリスマス・オラトリオ』全6部を、実際に演奏された教会歴にしたがって聴いていきます。きょう12月26日は、第2部の日です。メサイアに描かれたのと同じ、『羊飼いの聖夜』を描きます。 クリスマス・イブの奇蹟ですが、演奏は26日なのです…

ティンパニとどろく、バッハのメリー・クリスマス!バッハ『クリスマス・オラトリオ 第1部』(1)

バッハが活躍、演奏したライプツィヒの聖トーマス教会内陣 Merry Christmas ! バッハのクリスマス音楽 12月は、クリスマスにちなんだ曲ということで、ヘンデルのオラトリオ『メサイア』を聴いてきましたが、メサイアは特にクリスマスのために作られた曲では…

バッハ流ピアノ教育とは。グレン・グールド×バッハ『小プレリュードと小フーガ集』

偉大な教育者、バッハ これまで、グレン・グールドによる、バッハの主要なクラヴィーア曲を聴いてきました。 『ゴールトベルク変奏曲』『平均律クラヴィーア曲集』『インヴェンションとシンフォニア』『イタリア協奏曲』『フランス風序曲』『パルティータ』…

神の曲、悪魔の曲。グレン・グールド×バッハ『イギリス組曲 第4番~第6番』

グレン・グールド弾くバッハの『イギリス組曲』。今回は、全6曲のうち、後半3曲のご紹介です。 今回も、全曲のアルバムは下記ですが、個々の曲も掲げます。 バッハ『イギリス組曲 第4番 へ長調 BWV809』 Bach : English Suite no.4 in F major, BWV809…

子宮的な安心感の中で。グレン・グールド×バッハ『イギリス組曲 第1番~第3番』

誰が名付けた? イギリス組曲 グレン・グールドによるバッハの3大組曲、最後は『イギリス組曲』です。 この組曲は、これまでの〝深淵〟な『パルティータ』や〝優雅〟な『フランス組曲』に比べて、〝堂々〟〝貫禄〟などと形容されます。 それは特に、各組曲…

華麗なるフレンチ・スタイル。グレン・グールド×バッハ『フランス組曲 第5番・第6番』『フランス風序曲 ロ短調』

このグレン・グールドのアルバムには、前回の『フランス組曲』から残りの、第5番と第6番、そして、『フランス風序曲』という、バッハのフランス趣味、フランス様式による曲が収められています。 まずは、『フランス組曲』の中でも最も有名で、人気のある第…

愛妻アンナのために。グレン・グールド×バッハ『フランス組曲 第1番~第4番』

バッハ家のプライベートな曲 グレン・グールドで聴く、バッハの3大組曲、『パルティータ』『フランス組曲』『イギリス組曲』。 次は、『フランス組曲』です。 3大組曲のできた順番は、最初が『イギリス組曲』で、次に『フランス組曲』、最後が『パルティー…

冬こそバッハ。グレン・グールド×バッハ『パルティータ 第5番・第6番』

めっきり寒くなってきましたが、バッハには冬が似合うように思います。 やはり、厳寒の北ドイツで生まれた音楽だからでしょうか。 時には厚いコートを着て大聖堂の中で捧げる祈りのように厳粛であり、時にはクリスマスマーケットで飲むグリュー・ワインのよ…

イタリア風×フランス風=ドイツ風?グレン・グールド×バッハ『パルティータ 第3番・第4番』

前回に引き続き、グレン・グールド弾くバッハのパルティータ、今回は第3番と第4番のご紹介です。 アルバムでは4番が先になっていますが、曲番通りご紹介します。 Digital Booklet: Bach: Partitas Nos. 3 & 4, BWV 827 & 828; Toccata in E Minor, BWV 91…

風はアルプスの南から。グレン・グールド×バッハ『イタリア協奏曲』『パルティータ 第1番・第2番』

バッハで旅する、ヨーロッパの国々 これまで、バッハに対するグレン・グールドのこだわりをご紹介してきましたので、引き続き、彼の演奏によるバッハの主要な作品を、アルバムを中心に取り上げていきたいと思います。 『ゴールトベルク変奏曲』『平均律クラ…

かぼそくて、あったかくて。ピアノのご先祖、クラヴィコードの音色とは。

パリ国立高等音楽院(コンセルヴァトワール)所蔵のクラヴィコード。16世紀末の作で、1571年にスペインがオスマントルコを破った〝レパントの海戦〟が描かれている。 ピアノのルーツ、クラヴィコード バッハが家庭で楽しみ、息子たちの教育に使用した…

究極のピアノ練習曲。グレン・グールド×バッハ『インヴェンションとシンフォニア』

あっという間の挫折、私のピアノレッスン バッハの『2声のインヴェンションと3声のシンフォニア』は、難しいバッハの曲の中でも比較的初心者向けということで、ピアノを習っている人が必ず挑戦する曲です。 私は小学生のとき、自分は手先が不器用なのは知…

彩りと、癒しと、憩いの音楽。グレン・グールド×バッハ『平均律クラヴィーア曲集 第2巻』(3)

バッハの『平均律クラヴィーア曲集 第2巻』のご紹介、最終回です。 全24曲中、今回は第17番から、最後の第24番までです。 バッハ『平均律クラヴィーア曲集 第2巻 第17番~第24番』 The Well-Tempered Clavier, Book 2 no.17-24 BWV886-893 演奏…

凝縮されたドラマ。グレン・グールド×バッハ『平均律クラヴィーア曲集 第2巻』(2)

前回に続き、バッハの『平均律クラヴィーア曲集 第2巻』のご紹介です。 全24曲中、今回は第9番から第16番までです。 バッハ『平均律クラヴィーア曲集 第2巻 第9番~第16番』 The Well-Tempered Clavier, Book 1 no.9-16 BWV878-885 演奏:グレン・…

地球外生命体に届け!グレン・グールド×バッハ『平均律クラヴィーア曲集 第2巻』(1)

平均律クラヴィーア曲集 第2巻 今回から、バッハの平均律クラヴィーア曲集 第2巻にはいります。 成立したのはゴールトベルク変奏曲のあと、1744年ですから、最晩年の作品のひとつですが、各曲自体は以前の旧作を集めたようで、一定の統一感がみられた第1巻に…

時間と音階の不思議な一致。グレン・グールド×バッハ『平均律クラヴィーア曲集 第1巻』(3)

前回に続き、バッハの『平均律クラヴィーア曲集 第1巻』のご紹介です。 全24曲中、今回は第17番から、最後の第24番までです。 バッハ『平均律クラヴィーア曲集 第1巻 第17番~第24番』 The Well-Tempered Clavier, Book 1 no.17-24 BWV862-869 演…

どこまでも優しく。グレン・グールド×バッハ『平均律クラヴィーア曲集 第1巻』(2)

前回に続き、バッハの『平均律クラヴィーア曲集 第1巻』のご紹介です。 全24曲中、今回は第9番から第16番までです。 バッハ『平均律クラヴィーア曲巻 第1集 第9番~第16番』 The Well-Tempered Clavier, Book 1 no.9-16 BWV854-861 演奏:グレン・…

バッハが示した宇宙の秩序。グレン・グールド×バッハ『平均律クラヴィーア曲集 第1巻』(1)

平均律とは バッハ×グレン・グールドの最強タッグ、次はバッハの平均律クラヴィーア曲集です。 第1巻と第2巻のふたつがあり、いずれも鍵盤楽器音楽の最高峰といえます。 19世紀の偉大な指揮者、ハンス・フォン・ビューローが、ベートーヴェンのピアノ・ソナ…

眠れぬ夜が生んだ曲。バッハ『ゴールトベルク変奏曲』(続)

『ゴールトベルク変奏曲』初版の表紙 今週のお題「芸術の秋」 グレン・グールドの旧録 前回に引き続き、今回はゴールトベルク変奏曲の中身をご紹介したいと思います。 冒頭、今度はグレン・グールドの金字塔、衝撃のデビュー作の旧録を掲げておきます。 1955…

日常的に聴けるクラシック。グレン・グールドのバッハ『ゴールドベルク変奏曲』

グレン・グールド(1932-1982) 日常とクラシック クラシックは、日常的にはBGMとして触れることは多いですが、音楽として向き合うとなると、とたんに〝芸術〟になってしまって敷居が高くなり、嗜む人もグッと減ってしまいます。 電車の中ではかなりの人…

優美なロココの部屋。ヨハン・クリスティアン・バッハ~バッハの息子たち(3)

末子ヨハン・クリスティアン・バッハ さむいさんのブログで取り上げていただきました。 ありがとうございます!! こちらの記事では、ロックの世界でのバッハをご紹介されています。 すごくカッコいい! ぜひご覧ください。 やはり、バッハは時代を超越して…

フルート奏でる大王のそばで。カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ~バッハの息子たち(2)

カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ バッハの息子、二人目は、同じく前妻マリア・バルバラから生まれたカール・フィリップ・エマヌエル・バッハです。C.P.E.バッハと略します。 息子の中でもっとも成功し、死後の評価も高い人物です。 生前の幸運は、大…

期待されすぎた長男の悲劇。ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ~バッハの息子たち(1)

ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ 前々回、バッハのふたりの妻について書きました。 先妻のマリア・バルバラと、後妻のアンナ・マグダレーナ。 それぞれ、音楽家として優れた息子を生みましたので、今回からバッハの息子たちの音楽をご紹介します。 昨今…

名器ストラディヴァリウスで聴く。バッハ『ヴァイオリン協奏曲 第2番』

アントニオ・ストラディヴァリ(1644~1737) バッハのヴァイオリン・コンチェルトは3曲伝わっており、この第2番で全てご紹介したことになります。 いずれもヴァイオリニストのレパートリーとしては定番中の定番であり、ヴァイオリン教室の発表会でもほと…

愛する妻への思い。バッハ『2つのヴァイオリンのための協奏曲』

最初の結婚 前回はバッハの〝ナンパ疑惑〟をご紹介しましたが、バッハが愛妻家だったことは歴史家の誰もが認めるところです。 バッハの最初の結婚は1707年で、相手は従妹のマリア・バルバラでした。バッハ22歳、バルバラ23歳。 この結婚生活についてはほとん…

恋するバッハ。『ヴァイオリン協奏曲 第1番』

ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685~1750) ブランデンブルク協奏曲全曲をご紹介したので、このまましばらくバッハモードでいこうと思います。 オペラを書かなかったバッハ バッハは、あらゆるジャンルの曲を書いていますが、オペラ(歌劇)だけは作曲し…